ポカホンタス 〜完璧と言える仕上がり〜

参考CD PCCD-00131
歌詞カードの記載に誤り多し。

ヴァージニア・カンパニー
ヴァージニア・カンパニー(リプライズ)
絶えまないリズムのように(インディアン・テーマ)
絶えまないリズムのように(リプライズ)
川の向こうで
心の耳で聞いてごらんT
マイン、マイン、マイン
心の耳で聞いてごらんU
カラー・オブ・ザ・ウィンド
サベジズ(パート1)
サベジズ(パート2)
全歌詞はこちら

* ポカホンタス/土居裕子
* ジョン・スミス/立花敏弘、古澤徹(台詞)
* ラトクリフ総督/佐山陽規、有川博(台詞)
* トーマス/松澤重雄
* パウアタン首長/福沢良一、津嘉山正種(台詞)
* ココアム/園岡新太郎
* ナコマ/高山みなみ
* ウィギンズ/安原義人
* 柳の木のおばあちゃん/京田尚子
* ケカタ/筒井修平
* ロン/西村知道
* ベン/安西正弘
* 風の声/勝山紀子

* 訳詞 湯川れい子

ポカホンタス。ディズニーの”大人のラブストーリー三作品”と銘打った作品群の第一弾。始めは”酋長の美しい娘”と言う広告を打っていたが”不細工だ”という評価が続出したため(かどうかは知らないが)、いつの間にか広告から”美しい”の形容詞が消えたことが印象的。だがそんなことがどうでもよく思える程、奥深い作品。彼女のスタイルの良さは抜群。トップモデルをキャラクターデザインに起用したとか。


ヴァージニア・カンパニー(歌詞
* コーラス/ミュージック クリエーション

1607年、イギリスから新大陸へ向かう船乗り達の希望に満ちた船出

このディズニー御用達のコーラス、ミュージック クリエーションは高い実力があるように思われる。ハッキリ言わないのは私がコーラスと言うものをよく分かってないから。訳詞はどうも煮詰まってない感がある。

ダイヤモンドなんか ゴロゴロしてる

この歌詞は小学生の作文レベルではないか。原詞を知らないが、もう少しマシな訳が絶対にあるはずである。
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ヴァージニア・カンパニー(リプライズ)(歌詞
* ジョン・スミス/立花敏弘、古澤徹(台詞)
* トーマス/松澤重雄
* ロン/西村知道
* ベン/安西正弘
* コーラス/ミュージック クリエーション

新大陸を目前にし、我らは無敵だと歌う船乗り達

歌詞カードには彼等の名前が書いてあるが、どう聞いてもスミスとコーラスの声しか聞こえない、、、。湯川はここで韻を踏んでいる。ディズニーの日本語訳詞で韻を踏むのは彼女くらいなので評価したい。
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絶えまないリズムのように(インディアン・テーマ)(歌詞
* コーラス/ミュージック クリエーション

自然と調和する彼等の世界観を語る歌

英語でかかれた歌詞は多分彼等の世界観を表した良い詞なのだろうし、日本語詞もそれを忠実に伝えてるのだろうが、日本語詞として特筆することはない。
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絶えまないリズムのように(リプライズ)(歌詞
* パウアタン首長/福沢良一、津嘉山正種(台詞)

酋長は娘に、大河のように決まった道を歩くことを諭す

この録音を聞く限り、福沢は決して歌がうまいとは思えないが、、、何故歌のみの役に付いたのだろう、、、。それに歌唱力を問われる役でもないし、、、。それとも津嘉山はそこまで音痴なのか?そうも思えないが、、、。
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川の向こうで(歌詞
* ポカホンタス/土居裕子

素晴しい未来に対する期待を歌うディズニー屈指の名曲

土居の表現力を享受できるだけでも日本語話者に生まれて良かったと思える程の出来栄である。オランダ語と日本語のポカホンタスは世界でもトップだろう。二番の後半、映像で言うと滝を下り、急流を巧に進む彼女の希望に満ちた表情を土居は完璧に表現しきった。驚嘆。湯川の日本語もここでは光る。冒頭の訳は字余り甚だしいがそれが逆にスピード感を生む。

すばらしい未来が
両手を広げ 微笑みながら
川の向こうで

の歌詞では実際にポカホンタスが風を全身で受け止めるように手を広げる。原詞ではこのようなことは言っていない。ちゃんと映像を見ながら訳詞を作った証であろう。
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心の耳で聞いてごらんT(歌詞
* 柳の木のおばあちゃん/京田尚子
* 風の声/勝山紀子

京田と言えば、おじゃる丸の田中ヨシ子。ここまでお婆キャラのがこなせる彼女の写真を一度見てみたい。どんな人なのだろう、、、。写真をお持ちの方、メール下さい。
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マイン、マイン、マイン(歌詞
* ジョン・スミス/立花敏弘
* ジョン・ラトクリフ総督/佐山陽規
* ウィギンズ/安原義人
* コーラス/ミュージック クリエーション

華やかさに欠けるこの作品で、唯一派手な曲

文句なく佐山の歌唱を誉めたたえよう。訳詞が稚拙だが、それは役者のせいではない。特に以下の三つは耳障りだった。

名の知れた 黄金も宝石も

将来はナイト いや公爵 いや それ以上

王様が 建ててくれる 輝く大神殿

言葉として余りに幼稚すぎる。立花は他にもフィリップ王子〜眠れる森の美女〜の歌もやっている。いわゆる二枚目王子様向けなのか?確かに癖のない、力強い歌唱を聞かせる。もう少し陰影があると味が出るのだが、、、もっともこの歌では影は必要ないが。メル・ギブソンのだみ声より数段良い。ちなみに広東語版のスミスも良かった。広東語のラトクリフは目も当てられない。ちなみに目立たないながらも安原も良い役者である。


心の耳で聞いてごらんU(歌詞
* 柳の木のおばあちゃん/京田尚子

京田は良い。しかし何故彼女がプリンス・オブ・エジプトでモーゼの母親役に抜擢されたのか、いまいち理解できない。モーゼの母はそんなに年をとったキャラでないのに、、、。
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カラー・オブ・ザ・ウィンド(歌詞
* ポカホンタス/土居裕子

ディズニーでヒロインが複数のソロ大ナンバーをもらったのは白雪姫以来?

土居に関しては文句無し。これ以上何を望む?いいや何も望むまい。スミスに語りかける口調から始まり曲が盛り上がり、最高潮まで達し、静かに終わる。曲の流れにしっかり乗り切った彼女には素直に賞賛の拍手を送ろう。ところが湯川が全てを壊してくれた(こちらを参照)。彼女にしてはお粗末すぎる、締め切りに間に合わなくてやっつけ仕事をしたのか、、、?
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サベジズ(パート1)(歌詞
* ジョン・ラトクリフ総督/佐山陽規
* パウアタン首長/福沢良一
* ケカタ/筒井修平
* ベン/安西正弘

サベジズ(パート2)(歌詞
* ポカホンタス/土居裕子
* ジョン・ラトクリフ総督/佐山陽規
* パウアタン首長/福沢良一

ポカホンタス版”夜襲の歌”〜美女と野獣〜とでも言おうか

これも名歌唱である。土居と佐山、と来れば不安材料は全くないのは、明白な事実。この歌はオランダ語も良かった。
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しかし、、、何故それ程芝居心のない園岡が出演したのか?高山みなみも乱太郎を思わせないではないが、流石プロ、英語版より上手かった。津嘉山の重厚な声には誰もが酔いしれる事必至。