アラジン 〜日本語版の頂点に立つ仕上がり〜
参考CD PCCD-00103
アラビアン・ナイト
ひと足お先に
ひと足お先に パートU
フレンド・ライク・ミー(ボクは大親友)
アリ王子のお通り
ホール・ニュー・ワールド(新しい世界)
アバヨ、王子様
幸せな都、アグラバー
全歌詞はこちら
* アラジン/石井一孝、羽賀研二(台詞)
* ジャスミン/麻生かほ里
* ジーニー/山寺宏一
* ジャファー/宝田明
* イアーゴ/神谷明
* サルタン/あずさ欣平
* ペドラー/三浦慎也、松尾貴志(台詞)
* 訳詞 湯川れい子
アラジン。公開当時は色々と記録を塗り替えたと言われた大ヒット作。当時帝劇ではミス・サイゴンという号泣物のロンドンミュージカルを上演していたが、そこで脇を固めていた役者達がここでは主役として活躍、日本ミュージカル、ひいてはディズニー日本語版の質の高さを再認識させるに至った作品。
アラビアン・ナイト(歌詞)
* ペドラー/三浦慎也
この歌より、この後に収録されている松尾の日本語の流れの美しいこと。話し言葉としての日本語の表現力を再認識した。
ひと足お先に(歌詞)
* アラジン/石井一孝 他
この他のキャストの分かる方、メール下さい。
主役が泥棒で、兵隊に追われる歌等、そうそう或はずもなく、その意味では重要な歌。石井の伸びやかな声が耳に心地よい。湯川の歌詞だが、よく出来てると思う。多少字余りもしてるが仕方がない、許容範囲と言えよう。掛け合い等、少ない字数で会話を成立させなければいけないのは至難の技だったろう、お疲れさまと言いたい。
ひと足お先に パートU(歌詞)
* アラジン/石井一孝
これも石井の手にかかれば楽勝。
フレンド・ライク・ミー(ボクは大親友)(歌詞)
* ジーニー/山寺宏一
ディズニーで一番騒がしい曲の一つ
山寺、、、彼の喉はどうなってるのだ?皆さんも一度ここまで声色を使い分けて一曲歌ってみてもらいたい。勿論これが出来るからプロをやってるのだろうが、脱帽である。ここまでやってくれれば多少音を外してようと誰が責められる?逆に一度に録音した証で有ろう。湯川もよく頑張ったと思う。一つだけ、
豪華けんらん 天まで届け
の所、映像ではAとBの文字の付いた円柱が出てくるので、ここでそれぞれ言葉を選んでもらいたかった。
アリ王子のお通り(歌詞)
* ジーニー/山寺宏一
”ひとりぼっちの晩餐会”〜美女と野獣〜の流れか?
もし舞台化されれば一番の派手な場面になるであろう曲。言い換えればそれ程中身が無いとも言えよう。湯川もここでは腕が冴える。
ホール・ニュー・ワールド(新しい世界)(歌詞)
* アラジン/石井一孝
* ジャスミン/麻生かほ里
ここに来てディズニーの歌唱曲が一つの頂点を極める
ディズニーでは余りない一曲丸ごとデュエットである。他には”これが恋かしら”〜シンデレラ〜位しか思い浮かばない。ポカホンタスの未発表曲、”If
I never knew you”もその口で有る。入れ代わりで歌うので有れば白雪姫、眠れる森の美女等が有るが、、、。
しかしこの石井、麻生の組み合わせは、輝くばかりで有る。ミス・サイゴン組の二人が見事に歌ってくれた。石井の穏やかな甘い声と(低いところが少々弱いのは目を瞑ろう)、麻生の少々キンキンしてしてはいるものの”超”がつく美声。広東語版のジャスミンと並んで世界でも一番と言っても過言では有るまい。二人とも歌唱力は抜群。湯川も独特な訳を作った。空飛ぶ絨毯で町中を飛んでいる時、アラジンがある家のベランダから花を一輪摘む。それをジャスミンに渡しながら”自由の花を”と歌う。素晴しい訳とは特に思わないが、工夫された訳と言えよう。一度だけジャスミンが”A
Whole New World”という歌詞を与えられている。ジーニーのようなキャラなら英語も許容できるが、こういういわゆる”名曲系”の曲では歌謡曲の手法は避けてもらいたかった。
アバヨ、王子様(歌詞)
* ジャファー/宝田明
宝田もとても良い俳優である。味も有るし、歌もそれ程まずくない。何しろこの役にぴったり有ってる。湯川の訳も日本語として綺麗にまとまってるので聞いてて心地いい。
しかしこの録音、なぜ最後の部分だけ英語版を持ってきたのだ?アバヨ!の後、アリ!の部分は丸ごと英語なのだ。それでも日本語版は”アリ!”という一まとまりが英語に差し換えられてるので違和感がないが、ひどいのになると(何語かは忘れた、南米版ポルトガル語版だったかな?)”リ”で伸ばしてるところで英語版に差し換えるので声が急に変わったりする。ディズニーキャラクターボイスインターナショナルから何か指示が有ったのだろうが、意味のないことをするもので有る。ちなみにこれと同じことがライオン・キングの”ハクナマタタ”でも行われてる。
幸せな都、アグラバー(歌詞)
* アラジン/石井一孝
* ジャスミン/麻生かほ里
語るべきことは特になし。